「マーケティングオートメーションって何?」と、よく分からないままMAツールだけ先に導入してしまうケースは非常に多いです。何かすごそうで、自社のマーケティングがレベルアップ出来そうだから、導入しちゃうのです。
同様に「マーケティングオートメーションはある程度分かる」という状態で、分かる範囲で手探りで、適当に使っているケースも非常に多いです。この場合、MAツールの中身を拝見すると、マーケティングを"オートメーション"していない状態になっています。
これらはMAツールの運用で、少なくともその時点では、失敗していると言って過言ではないでしょう。
では、どのような「失敗」をしているのでしょうか??
MAツール運用のよくある失敗
MAツール運用で頻出する失敗は3パターンです。
- 単発メルマガしか送っていない
- レポートばかり作っている
- ツールの導入で満足した
1.単発メルマガしか送っていない
一回一回、ブログ記事のようにメールを作り込み、丁寧なレビューを経た上で配信している。配信対象者は、お客様全員。
真面目に運用しているアカウントでは週1回〜2回の配信を続けて頑張っています。配信数が多いので、クリックやその先のアクションも一定数は出ますが、各メルマガのパフォーマンスはごくごく平均的という状態です。
この運用法だと疲れます。忙しい中でメルマガ作成を頑張り続けることは難しく、頻度が減っていき、果てには半年以上送信が途絶えてしまうケースも頻出です。
2.レポートばかり作っている
「MAツールを使って広告の効果検証がしたい」
「誰がどんな行動履歴を持っているか知りたい」
マーケティング・プロモーションを推進する上でとても重要な課題感です。これらの情報は持っておくべきだと思います。
MAツールでこれらを把握するためには、MAツール内でのレポートやダッシュボード設計・構築が必要になったり、Looker StudioやTableauなどのBIツールとの連携が必要になったりします。
そこまでは良いのですが、陥りやすい点が2つあり、ともによくあるケースです。
- 設計・構築に稼働が掛かりすぎ、他の取組に手がつかない
- データが見れた時点で満足する
MAツールはデータを「見るための」ツールではありません。そのデータを使って、お客様に何を伝えるのかが最重要です。
3.ツールの導入で満足した
すでに社内外の色々なシステムを利用している会社に多い傾向です。
様々なシステムと連携し、データが自動で作成・更新され、MAツール側で行われた処理も他のツールに自動で送信される状態を作るのは一苦労です。
導入プロジェクトは非常に大変で時間もコストもかかります。
導入が完了したときは達成感に包まれます。
だからこそ、余計に、運用のことが考えられていないのです。
せっかく良いツールが、手間なくデータ連携できて使えるようになったのに、それを使って顧客に何をどう伝えるかの企画が全然できていない。
だから運用は適当。
よくあるケースです。
MAツールの運用で失敗しないために
それでは、MAツール運用で失敗しないためにはどうすれば良いでしょうか?
MAツールを正しく理解する
MAツールをフル活用すると3つの価値を享受できます。
- 一元化
- 自動化
- 個別最適化
中でも「自動化」「個別最適化」はご存知の方が少なく、知らないばかりに失敗パターンに陥っているケースをよく伺います。
詳しくはこちらの記事をご参照ください。
自動で顧客アプローチされることに慣れる
単発メルマガばかり送る理由に、実は担当者の心理的抵抗があります。
「自分の預かり知らぬところでお客さんに勝手にメールが送られているのが嫌」という感覚です。
分からなくないですよね。
まずはデメリットよりメリットが多いことを把握します。
たとえば前回の商談や電話から◯◯日経過したら自動でフォローメールが送られる。属人的に行うと忘れがちですが、自動で送付されるのでヌケモレがありません。スケジューラのURLもご案内していれば、再商談を希望されるお客様は勝手に予約してくれて、何もせずとも案件が一つ増えるのです。
一時が万事、このような感覚でメリットを享受できます。
一つ自動施策を走らせると、そこからは慣れの問題です。
気づけば自動アプローチが当たり前の世界観になっています。
導入後の運用もあらかじめ想定し取り組む
導入プロジェクトが大きくなればなるほど、その後の運用を忘れがちになります。
導入前から緻密な計画を立てることまでは出来ないかもしれませんが、MAツールを導入したらその後の運用が待ち構えていることは忘れないようにしましょう。
運用フェーズに入りMAツールを操作すると、実は5分のスキマ時間で出来ることが限られていると気づきます。
一つ一つの自動化・個別最適化施策の構築には落ち着ける時間を確保し作成・修正することが必要です。
また、多機能かつアップデートも随時あるため、使い勝手が微妙に変わったり、出来なかったことが出来るようになったりするケースは多々あります。
そのような状況に対応するためにも、マーケティングアカデミアのようなMAツール運用専門カンパニーの力を借りるのも一考です。ご興味ある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
マーケティングアカデミア富田
マーケティングアカデミア富田
株式会社マーケティングアカデミア 代表取締役 20代はリクルートで人材系の法人営業。飛び込みやテレアポをしたくない、でも成果は出さないと行けない、というジレンマの中、気づけばメールマーケティング・カスタマーサクセスのような動きを自然身に着けていた。狙い通り、「自分は案件や引き合いが多くてテレアポの時間が作れないし、優先すべきは今ある案件の受注」という建前を作りつつ、表彰を多数獲得。 30歳の誕生月にリクルートを卒業し、ベンチャーで教育系求人サイトの事業責任者に。はじめて経験するデジタルマーケティング・サイトやシステムの制作に苦戦しつつ、自社開発でMAツールのような機能を作りながら会員の応募を増やし事業を成長させた。 その後偶然、MAツールの運用を支援したところ、これまでの他の事業・領域よりも成果に貢献でき満足度も高かった。営業・マーケティング・システムというMAツール運用に必要な領域で全て10,000時間以上の経験を積み重ねていたことが上手く昇華された。そのため現在はMAツール運用に集中し、1社でも多く自動化施策で成果と効率を上げるための取組を行っている。