MAツールの使い方HOW TO USE MARKETING AUTOMATION

新規事業/事業開発

新規事業・事業開発のフェーズでは、「どんな顧客が・どんな課題を抱え・どんな訴求に反応するか」が手探りからのスタートになります。MAツールを上手に活用すると、リードを獲得しながら同時に「誰に・何を・どう伝えるか」を実データで検証していくことができ、勘ではなく事実に基づいて事業の解像度を上げられます。専門知識ゼロから始められる手順でご紹介します。

新規事業/事業開発の仕組みを表す概念イラスト
Recommendation

新規事業/事業開発は
このような事業・アカウントにおすすめ

1 事業仮説はできているが、実際に顧客が反応するかの検証はこれから
2 ターゲットになりうる業界・職種が複数あり、最も自社商材にフィットする層を特定したい
3 ターゲットの具体的なニーズや関心事を、ヒアリングだけでなくデータでも掴みたい
4 営業担当が少人数のため、効率的に複数セグメントを並行検証する仕組みが欲しい
5 検証結果を組織内に共有・蓄積し、再現性のある事業展開につなげたい
Common Mistakes

よくある誤解・失敗

POINT 01

新規事業にMAツールは
使えない

「MAツールは何百〜何千件のリードがあって初めて効果が出るもの」というイメージから、新規事業フェーズで導入をためらう方が多くいます。確かにリード数が多いほど統計的な検証はしやすくなりますが、リードを獲得する段階から使えば、最初の数十〜数百件でも効率的に検証を進められます。むしろ手探りの段階こそ、施策の良し悪しを早く判断できるツールが必要です。

POINT 02

メールアドレスが無いと
顧客登録できない

名刺交換やヒアリングで企業情報は得たが、メールアドレスが未取得──という状況で「MAツールに登録できない」と諦めるケースがあります。多くのMAツールでは「人」(コンタクト)の登録にはメールアドレスが必要ですが、「会社」「商談・取引」の登録は不要です。先に企業情報・想定取引情報を登録しておき、後でメールアドレスが取れた時点で人を紐付けるという使い方ができます。

POINT 03

すべてのターゲットに
同じメッセージで配信

「まだ検証段階だから、最初は全員に同じメッセージで反応を見よう」と一括配信してしまうと、肝心の「どのセグメントが反応したか」が分からなくなります。手間をかけてでも、業種・職種・企業規模などの軸で2-3グループに分けて配信し、グループごとの反応差を比較する方が、その後の方向性決定に役立つデータが取れます。

POINT 04

反応の良いセグメントが
絞れたら勝ち

「特定セグメントの反応が良かったから、ここに絞ろう」と早すぎる結論を出してしまうケースがあります。反応が良かった理由が「セグメント特性」なのか「タイミング・季節要因」なのか「特定の訴求文だけ刺さった」のか、複数のテストで切り分けないと、次フェーズで思ったような結果が出ません。仮説検証は1サイクルで終わらせず、複数回回して再現性を確認することが重要です。

MA Tool Usage Flow

新規事業/事業開発でのMAツール活用フロー

01
データ項目の整理:比較したい軸、項目を整理、情報をそろえるという仕組みのイメージ
データ項目の整理
02
リストの作成:顧客データ、条件でグループ分け、自動で更新という仕組みのイメージ
リストの作成
03
ターゲット顧客の商談・取引作成:ターゲット企業、商談情報を用意、接点と進捗を記録という仕組みのイメージ
(BtoB)ターゲット顧客の商談/
取引作成
04
同じ訴求をリストごとに比較:同じメッセージ、リスト別に届ける、反応の違いを比較という仕組みのイメージ
同じ訴求をリストごとに比較
05
メールのA/Bテスト:同じ対象グループ、伝え方を変える、反応を比較という仕組みのイメージ
メールのA/Bテスト
06
顧客ごとのニーズ整理:検証結果を集める、関心をグループ別に、顧客像を絞り込むという仕組みのイメージ
顧客ごとのニーズ整理
STEP 01

データ項目の整理

新規事業フェーズでは、検証を進めるうちに「この情報も取っておけばよかった」と気づく項目が次々と出てきます。後から項目を追加することはできますが、過去に獲得したリードについては遡って入力できないため、最初の項目設計が後の分析の質を大きく左右します。

整理のコツは、「比較したい軸」を先に書き出すことです。たとえば、業種別の反応差を見たいなら「業種」項目を、企業規模別なら「従業員数」「売上規模」を、決裁プロセスを把握したいなら「決裁者の役職」「想定決裁期間」を──というふうに、後でグループ分けに使う情報を予め項目化しておきます。

こうした項目を整えておくことで、配信リスト作成・効果分析・営業時の情報共有のすべてが効率化されます。

データ項目の整理:比較したい軸、項目を整理、情報をそろえるという仕組みのイメージ
STEP 02

リストの作成

データ項目が整理できたら、次は「比較したい軸」ごとにリスト(セグメント)を作成します。業種別、企業規模別、担当者の部署別、年代別など、検証したい切り口でリストを切り出しておきます。

ポイントは、「条件に該当する人が追加されたら自動的にそのリストにも登録される」よう、動的なリスト(ダイナミックリスト)として作っておくことです。手動で更新する必要がなくなり、リストの鮮度が常に保たれます。

検証初期は5-10種類程度のリストを並行運用するのがおすすめ。多すぎると分析が複雑になり、少なすぎると比較の幅が狭まります。

リストの作成:顧客データ、条件でグループ分け、自動で更新という仕組みのイメージ
STEP 03

(BtoB)ターゲット顧客の商談/
取引作成

BtoB事業で、ターゲット企業が百〜千社単位に絞り込めている場合は、リード情報が獲得できる前から「取引・商談」レコードを作っておく方法があります。

たとえば全ターゲット企業ぶんの取引レコードを作成し、初期ステータスをすべて「リード情報なし」に設定。リード情報が取れたら「リード獲得」ステージへ、商談ができたら「商談化」へ、提案ができたら「提案中」へ──と、ターゲット市場全体に対する自社の浸透度合いをリアルタイムで可視化できます。

「市場全体のうち、まだリード情報が取れていない先が何%」「提案まで進んだ先が何%」が分かると、次にどこに注力すべきかの判断がしやすくなります。

ターゲット顧客の商談・取引作成:ターゲット企業、商談情報を用意、接点と進捗を記録という仕組みのイメージ
STEP 04

同じ訴求をリストごとに比較

配信を始めたら、まずは「同じメッセージを、複数のリスト(セグメント)に同時配信し、反応の差を比較する」アプローチが効果的です。

1回の配信あたりリストは2-3グループ程度に絞り、業種や職種など、比較的わかりやすい切り口から始めます。「製造業向けに送ったら開封率15%、IT業界向けは開封率35%」というように差が出れば、「IT業界の方がこの訴求に反応する」という仮説が立てられます。

多すぎる切り口で一気に検証しようとすると分析が複雑になり、結局何も分からないまま終わるパターンに陥ります。1回1検証が原則です。

同じ訴求をリストごとに比較:同じメッセージ、リスト別に届ける、反応の違いを比較という仕組みのイメージ
STEP 05

メールのA/Bテスト

「誰に」が見えてきたら、次は「どう伝えるか」を検証します。同じ内容のメッセージを、言い回し・件名・冒頭の切り出し方を変えてA/Bテスト配信し、反応がどう変わるかを比較します。

リストの比較とA/Bテストを組み合わせていくと、「IT業界の課題提起型件名は反応率35%、ベネフィット訴求型件名は20%」というように、「誰に」「どんな訴求」が刺さるかが立体的に見えてきます。

このデータが蓄積されてくると、自社商材にフィットするターゲットの絞り込みが大きく進み、勘ではなく事実に基づく事業判断ができるようになります。

メールのA/Bテスト:同じ対象グループ、伝え方を変える、反応を比較という仕組みのイメージ
STEP 06

顧客ごとのニーズ整理

検証データが溜まってきたら、グループごとに「開封率・クリック率が高かった訴求は何か」「資料ダウンロードにつながった訴求は何か」を表に落とし込んで整理します。

「製造業の生産管理担当者には、ROI試算を含む訴求が刺さる」「IT業界のCIOには、セキュリティ事例が刺さる」というように、グループ別の興味関心マップが組織内に蓄積されていきます。

このマップは、新たな営業メンバーの教育・営業資料作成・プレスリリースの方向性決定など、事業活動全般で活用できます。「誰に」「何を」「どのように」事業展開するかについて、再現性のある型ができていきます。

顧客ごとのニーズ整理:検証結果を集める、関心をグループ別に、顧客像を絞り込むという仕組みのイメージ

FAQ

新規事業/事業開発のよくあるご質問

新規事業/事業開発とは、どのような取り組みですか?

新規事業・事業開発のフェーズでは、「どんな顧客が・どんな課題を抱え・どんな訴求に反応するか」が手探りからのスタートになります。MAツールを上手に活用すると、リードを獲得しながら同時に「誰に・何を・どう伝えるか」を実データで検証していくことができ、勘ではなく事実に基づいて事業の解像度を上げられます。専門知識ゼロから始められる手順でご紹介します。

どのような事業・状況に向いていますか?

このページでは、「事業仮説はできているが、実際に顧客が反応するかの検証はこれから」、「ターゲットになりうる業界・職種が複数あり、最も自社商材にフィットする層を特定したい」、「ターゲットの具体的なニーズや関心事を、ヒアリングだけでなくデータでも掴みたい」、「営業担当が少人数のため、効率的に複数セグメントを並行検証する仕組みが欲しい」、「検証結果を組織内に共有・蓄積し、再現性のある事業展開につなげたい」という状況におすすめしています。

MAツールの活用は、どのような順番で進めますか?

このページで紹介している手順は、データ項目の整理 → リストの作成 → (BtoB)ターゲット顧客の商談/ 取引作成 → 同じ訴求をリストごとに比較 → メールのA/Bテスト → 顧客ごとのニーズ整理です。

具体的な運用については、どこから相談できますか?

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