営業効率化・見える化

商談中の案件、初期対応待ちのリード、見積提出後の音沙汰なし──営業活動の現場では、頭の中だけでは追いきれない情報がたくさんあります。SFA(営業支援システム)を上手に活用すれば、こうした情報を「見える化」し、対応の抜け漏れを減らしながら、何が起きているかをリアルタイムで把握できるようになります。専門知識ゼロから始められる手順でご紹介します。

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Recommendation

営業効率化・見える化は
このような事業・アカウントにおすすめ

1 SFA(Salesforce、HubSpot、Zoho等)を導入したけれど、データを登録するだけで止まっていて、活用しきれていない
2 月次・四半期の営業報告資料を作るのに、毎回数時間〜数日かかっている
3 営業担当が抱える案件数が多く、進捗確認や次アクションの管理が後手に回っている
4 営業活動の進捗・成果を経営層や他部門にリアルタイムで見える状態にしたい(営業の可視化を進めたい)
5 営業担当者によって受注率や案件管理のレベルにばらつきがあり、組織として営業プロセスを標準化したい
6 マーケで集めたリードと営業の商談・受注結果がつながっておらず、「どのマーケ施策が成果に貢献しているか」が分からない(マーケと営業の壁に悩んでいる)
Common Mistakes

よくある誤解・失敗

SFAに登録するだけで
効率が上がる

入力された情報を見えるようにしただけでは、Excelやスプレッドシートで管理していた頃とほとんど変わりません。SFAの本当の効果は、レポート・ダッシュボードでの可視化、停滞案件の自動アラート、入力負荷を下げる画面カスタマイズなど、登録した後の「使い方」をどう作り込むかで決まります。

営業が使いこなせない

「営業メンバーがツールに慣れていない」「面倒で入力してくれない」を理由に活用を諦めてしまうケースがありますが、入力項目を絞る・必須項目を最小限にする・入力画面の項目順を業務フローに合わせるなど、設計の工夫である程度解決できます。むしろ営業活動が整理されて他の作業時間が減るため、慣れれば負担はトータルで減ります。

複雑なダッシュボードほど
価値がある

「あらゆる切り口で集計できる詳細なレポートを作り込めば、より深い分析ができる」と思いがちですが、実際は逆です。情報が多すぎるダッシュボードは「結局何を見ればいいか分からない」と敬遠され、誰も開かなくなります。「このグラフを見れば次のアクションが決まる」というシンプルな設計の方が、繰り返し見られ、実際に意思決定に使われます。

すべての項目を必須にして
入力漏れを防ぐ

「データの質を保つために、できるだけ多くの項目を必須にしよう」とすると、入力負荷が上がりすぎて、営業メンバーが適当に埋めたり、入力そのものをサボるようになります。結果としてデータの質も量も落ちる、という本末転倒な状態になります。必須はあくまで最小限に。「絶対に欠けてはいけない情報」だけを必須にし、残りは任意で構いません。

SFAは営業マネジメントの
ためのもの

「SFAは上司やマネージャーが営業の状況を管理するためのツール」と捉えられがちですが、実は最も恩恵を受けるのは営業担当者自身です。過去の商談履歴・対応経緯がいつでも参照できる、引き継ぎが格段に楽になる、自分の活動が定量的に可視化される、移動中もスマホで案件状況を確認できる──こうしたメリットを感じてもらえれば、入力への抵抗感はぐっと下がります。

SFAはExcelで十分

「Excelやスプレッドシートでも案件管理はできるから、SFAは不要」という意見をよく聞きます。しかしExcelは個人作業の効率化ツールであり、SFAは組織全体の活動可視化・自動化のためのツールで、目的が違います。複数人で同じデータをリアルタイムで共有・更新する、更新履歴を追える、自動アラートを出せる、マーケや問合せフォームと連携できる──こうした組織活用の場面ではSFAが圧倒的に有利です。
MA Tool Usage Flow

営業効率化・見える化でのMAツール活用フロー

01
48_営業効率化・見える化_活用1
データ項目の整理
02
49_営業効率化・見える化_活用2
入力画面のカスタマイズ
03
27_リードナーチャリング_活用5
レポート・ダッシュボードの作成
04
51_営業効率化・見える化_活用4
停滞案件の自動アラート
05
52_営業効率化・見える化_活用5
マーケ施策との連携
01

データ項目の整理

SFAを導入したとき、初期設定のままの項目を使い続けているケースが多いのですが、自社の営業プロセスに合った項目を作っておくと、その後の活用しやすさが大きく変わります。

整理のコツは、「営業会議で実際に話される情報」「お客様への提案で必要な情報」を洗い出して、それらを記録できる項目を用意することです。たとえば、業界特有の検討要素(業界規模・取扱品目・主要取引先など)、自社特有の判断軸(導入時期・予算規模・決裁者の役職など)を項目化すると、後でレポートやダッシュボードを作るときに必ず役立ちます。

不要な項目は削る、足りない項目は追加する、という判断を最初に一度しておくだけで、その後の入力負荷も大きく下がります。

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02

入力画面のカスタマイズ

せっかく整理した項目も、入力されなければ意味がありません。営業メンバーが極力抜け漏れなく入力できるように、入力画面の表示項目を整理し、必須/任意の設定を業務フローに合わせて変えていきます。

一般的なコツは、「基本情報」(会社名・担当者名・連絡先など)は新規登録時に必須にして取りこぼしを防ぎ、「進捗に応じて入力する項目」(次回アクション・受注確度など)は編集画面の見えやすい位置に配置して入力を忘れないようにし、「ステージが進んだ時に必ず入力すべき項目」はステージ移動時に入力を促す仕組み(必須化やバリデーション)を入れる、といった整え方です。

また、ツールによっては表形式の一覧画面から直接データの登録や修正ができます。これはExcelに慣れた営業担当者にも馴染みがあり取り組みやすいため、活用促進にとても有効です。

入力画面が業務フローに沿っていれば、営業メンバーの負担は大きく下がり、結果的にデータの質が上がります。

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03

レポート・ダッシュボードの作成

どのような顧客が何人いるか・各案件の進捗状況・先月との比較──こうしたモニタリングは経営や営業マネージャーにとって非常に重要です。SFA上でレポートとダッシュボードを作成しておくことで、これらを毎回手動で集計する必要がなくなります。

最初に作っておきたい代表的なレポートは、案件パイプライン(商談中の案件をフェーズ別・金額別に集計)、営業活動レポート(訪問数・商談数・提案数を担当者別・期間別に集計)、失注分析(失注した案件の理由内訳)、見込み売上予測(受注確度ごとの想定金額を集計)、などです。

ダッシュボードは「この情報を見れば次のアクションが決まる」という観点で組むのがおすすめです。情報を全部並べてしまうと、結局見られなくなります。

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04

停滞案件の自動アラート

営業活動でよくあるのが、「見積を出したまま反応がない」「先方の返答待ちのまま日が過ぎている」といった案件の停滞です。これらは案件数が増えるほど、頭の中だけでは管理しきれません。

SFAでは「最終更新から〇日経過した案件」「ステージが〇日変わっていない案件」を自動で検出し、担当者やマネージャーに通知(メール・Slack・Teams等)を出す仕組みが作れます。

こうした自動アラートを設定しておけば、忙しい時期でも案件の取りこぼしが減り、対応漏れによる失注を防ぐことができます。一つひとつの案件を抱え込まず、システム側に「次にやるべきこと」を思い出させてもらう仕組みです。

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05

マーケ施策との連携

ここまで整理したSFAを、マーケティング施策(MAツール・問い合わせフォーム・展示会管理など)と接続することで、営業とマーケティングの両方にとって活用範囲が大きく広がります。

営業側の最大のメリットは、自分が登録・更新したデータをきっかけに、マーケティング側が継続的かつ一人ひとりに合わせたアプローチを進めてくれるようになることです。一度商談したけれど受注に至らなかった案件、初回提案後に音沙汰が無くなった顧客、こうした「埋もれていたリード」に対して、マーケ側からメール配信や情報提供が継続的に行われ、お客様のタイミングが整ったときに新規アポを設定したり、停滞していた案件を復活させて営業に戻してくれる──そんな関係が組織内で生まれます。

加えて、そのリードがどんな経路で会社を知ったか、過去にどんなメールを開封しているか、サイトのどのページを見ていたか──こうした情報も営業側から見えるようになるため、初回アプローチの内容や提案の切り口を、お客様の関心に合わせやすくなります。

マーケティング側の利点は、自社で獲得したリードが、その後どの段階まで進んだか・受注に至ったかが見えるようになることです。これにより、「どのマーケ施策が受注に貢献しているか」が分かり、効果の高い施策にリソースを集中できます。

営業とマーケティングが同じデータを見ながら動ける状態は、組織全体の生産性に直結します。

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